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汎インターネットピクニック日記

id:rikoの個人の日記です(✿╹◡╹) まじめなのは http://blog.nakagawariko.com こちら

140文字では伝わらないことをブログに書く

http://b.hatena.ne.jp/entry/twitter.com/riko/status/228660011990126592 の件、かなり怒りをおぼえておられる方がいるようなので、背景をもうちょっと説明したいと思います。

まず、これはほんと昔の話なので若干背景に関しては微妙な部分もありますが、例えば*1自分がフリーで広告の制作やってて、複数のクライアントとの間に入って調整してる代理店の担当者が、自分で切った納期の直前に、まだ確定していない部分を山盛り残した状態で、引き継ぎもなく、誇らしげに休みを取られて悲惨なことになっても、それは労働者の当然の権利だし平気だよという人であれば、友達に石を投げていただいてもいいかも知れませんが……私は同情しました。友達とその担当者にあたる人、わりとプライベートでも親しかったらしいし。

でも、私がああいうツイートをした本来の意図は、それよりもなによりも、その担当者の妙な自意識を見ぬいてバサっと斬り捨て、とっさに蔑称として成立させてしまう鮮やかな言語感覚が印象に残ったということです。10年近くたった今でも毎年このシーズンになるとその一件を思い出してしまうぐらいの勢いと強度があった。だから、このへんの前提条件は話の本筋とはあまり関係ないです。

そして、この件で「奴隷根性」みたいな意見がありましたが、むしろ「奴隷」や「社畜」と言われるような一方的に使役される立場であるならば、あまりいろいろ考えずに休む権利を行使できると思うのです。代替要員を用意するのは使役する側の義務ですし。でも、一般的には組織の中で重要度が高くて替えがきかない人ほど休みを取るのに事前の調整が必要となりますし、成果物や納期に対してプロとして責任を持つようになると、自分のスケジュールを優先させるのも心情的に難しくなるように思います。もちろん、そういう優秀な人であればちゃんと調整して休みを取ってるとは思いますが、残念ながら、そうじゃないケースもある。

それがまさに最初の事例で、そもそもクライアントの希望するスケジュールに合わせて納品期日を約束したのは代理店側の担当者なのに、責任感を持ってその日に制作物はちゃんと公開しようと頑張ったフリーランサーが結局バカを見たというような話なんですが、それを「奴隷根性」とか言われるのは何か違う気がします。代理店の上司にあたる人がちゃんと管理しろとか代替要員を用意しろとかそういう意見もあるかも知れませんが、なかなかそれも難しく、いずれにしても請け負うほうはやり場のない怒りを抱えることになる。

こういうときに「こうあるべき」という一般論とか社会的倫理とか労働法とかと、実際にその現場にいる人がどう感じるかというのはわりと別の問題で、最終的には「おたがいさま」みたいな感じでなんとかうまいことやっていくしかないのですが、どこかでその感情を吐露することすら許されないのであれば、それはそれでよっぽど生きづらい世の中になってしまいそうに思います。

今は交流ないとはいえ昔の友達が悪く言われるのも不本意でしたので、個別に背景を説明しようかなあとも思いましたが、RTとかブクマとかで拡散したのを覆せるだけのボリュームで本題と違うことを言うのも気乗りしなかったし、さらに、こういう事例で「奴隷」とか「社畜」とか言うのはたぶん社会に向けて問題提起したい人たちで、でも自分だってロクに休みも取れない労働環境なんてものは許せないし、同じ問題意識を持ってるはずなので妙な感じでした。

140文字ではいろいろ伝わらないこともありますね。

*1:あまり個人特定されたくないので似たような事例として書きます。実際にはちょっと違う