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汎インターネットピクニック日記

id:rikoの個人の日記です(✿╹◡╹) まじめなのは http://blog.nakagawariko.com こちら

香水のこと

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高校卒業する年の1月か2月だかに、はじめてデパートの化粧品売り場で香水を買った。

薬局とかで売ってる「シャワーコロン」みたいなものは持っていたけど、小説に出てくるような映画に出てくるような香水は手にしたことがなくて「大人になったらきっと」と小さいころから憧れていたのだった。自分の最初の一本には思い入れがあったから「世界の香水」みたいな本を買っていろいろ下調べして、散々迷った挙句に決めたのがシャネルの「クリスタル」だった。カウンターでムエット(試香用の紙)にスプレーしてもらったのをずっと持ち歩いて、最後までいい香りだとうっとりしたからそれにしたんだけど、とにかくシャネルのロゴも香りもなにもかも美しく、そのムエットは宝物となりずっと文庫本のしおりにして持ち歩いてたと思う。甘みのない軽いグリーンフローラルだけど最後に温かい甘さとほんのりと渋みが残る、背伸びしすぎず、でも大人の気分になれる香りだった。

でも、その一本を使い切った後はバブル真っ盛りでもあったし、もっと濃厚な甘さの香りにシフトする。資生堂のアンジェリークとかランコムのトレゾワとか、そんなあたり。バブルがはじけた後は、やがて香水自体が安くなり若い子も手軽につけるようになり、有名なブランドが出す香りも軒並みフルーティな甘さのあるライトなものになり、気づけば全然特別なものではなくなった。で、ここしばらくはシーズンごとに気分が変わるごとに香りを変えるという浮気なつきあいかたをしていた。

さて、この間また新しい香りにしたい気分になったんだけど、なんとなく適当な安物ではなくてそれなりの思い入れをもって選びたくて、京都大丸のシャネルのカウンターに行ったら、あの「クリスタル」の新しいバージョンが出ていた。試してみたら「クリスタル」より、軽やかな柑橘を感じる香り。思ったよりもずいぶんと軽いレモンみたいな香り。でも、最後は懐かしい感じの甘さとほんのりとした渋みで、あの時のことを思い出して買ってしまった。

こうして手にしてみるとやはり香りというのはやっぱり自分にとって特別なもので、あの時、最初の香りに対してそれなりの思い入れを持って選んだのは良かったと思う。ずっと同じ香りをほとんど同じミニマルなデザインで売り続けているシャネルというブランドをあらためて好きになった。18の時にボロボロになるぐらいの勢いで香水の本を読み込んだのもまたムダにならなかったなあと思ったのだ。そうやって選んだものが長い目でみたら自分を作っていった、そういう感じがする。